グラム単価の計算方法・比較ツール|値札の単価が安い方が得とは限らない理由
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グラム単価の出し方は 値段÷グラム数 。100gあたりにしたいなら、それに100を掛けるだけだ。
ただ、値札の単価は「パックの内容量」で割った数字で、食べた量で割った数字ではない。骨や芯がある食材、特売で容量と単価が逆転する商品、使い切れずに捨てる分。計算方法のあとに、比べるときに見落としやすいこの3つを数字で見ていく。
【結論】
- グラム単価の出し方 :1gあたり=値段÷グラム数、100gあたり=値段÷グラム数×100。
- 2商品を比べるだけなら×100は省略できる :値段÷グラム数を両方出して、小さい方が安い。
- 骨や芯がある食材は、食べられる量で割る :手羽先は重さの40%が骨。この例では、値札で30円安い手羽先が、食べられる部分100gあたりでは鶏ももより約35円高くなる。
- 単価で選ぶのは、使い切れる量の候補どうし :値札の単価が安い大容量でも、2割捨てれば使い切った小さいパックより高くつく。
グラム単価の出し方:値段÷グラム数
たとえば豚バラ300gが480円なら、480÷300=1.6円が1gあたりの値段だ。
| 知りたい単価 | 計算式 | 豚バラ300g 480円(例) |
|---|---|---|
| 1gあたり | 値段÷グラム数 | 1.6円 |
| 100gあたり | 値段÷グラム数×100 | 160円 |
| 1kgあたり | 値段÷グラム数×1,000 | 1,600円 |
肉の値札やチラシは100gあたりで書かれていることが多い。自分で出した単価を値札と見比べるなら、100gあたりにそろえておくと迷わない。
2商品のグラム単価を比べるなら「×100」は省略できる
例として「700g 880円」と「300g 480円」なら、どちらも値段をグラム数で割る。
- 700g 880円:880÷700=1.257…円/g(100gあたり約126円)
- 300g 480円:480÷300=1.6円/g(100gあたり160円)
700gのほうが100gあたり約34円安い。比べるだけなら1gあたりの数字の大小で判定できるので、×100は値札の表記に合わせたいときだけでいい。
内容量が2倍・1.5倍なら、同じ量の価格で比べる
例として「200g 298円」と「300g 438円」のように量がきりのいい倍数なら、割り算より掛け算が速い。
- 200gを1.5倍して300gにそろえる:298×1.5=447円
- 300gの商品は438円
同じ300gに換算すると、300gの商品のほうが9円安い。100gあたりにすると149円と146円で、差は3円だ。
グラム単価比較ツール(食べられる割合つき)
値段と内容量を入れると、100gあたりの価格を並べて比べられる。骨つき肉や芯のある野菜は「食べられる割合」を下げると、実質の単価になる。
グラム単価比較ツール
2つの商品の100gあたりの価格を計算します。初期値は例です。食べられる割合は、骨や芯を除いた可食部の割合です(通常は100%のまま)。
グラム単価比較で見落としやすい3つの条件
値札の単価は、パックの内容量で割った数字だ。次の3つを見落とすと、単価の比べ方を間違える。
骨・皮・芯がある食材は、廃棄率で割り直す
肉や野菜は、買った重さのすべてを食べられるわけではない。文部科学省の日本食品標準成分表は、骨や芯など捨てる部分の割合を廃棄率として載せている。
| 食品(生) | 廃棄率 | 捨てる部分 |
|---|---|---|
| 鶏手羽先 | 40% | 骨 |
| 鶏手羽元 | 30% | 骨 |
| バナナ | 40% | 皮 |
| ブロッコリー | 35% | 茎葉 |
| キャベツ | 15% | しん |
| 鶏もも(骨なし) | 0% | — |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(鶏は若どり・皮つき・生の値)
手羽先は、買った重さの4割が骨だ。食べられる量で割ると、値札の順位がひっくり返ることがある。
| 商品(例) | 値札の100gあたり | 食べられる量 | 実質の100gあたり |
|---|---|---|---|
| 鶏手羽先 | 98円 | 60g | 163円 |
| 鶏もも(骨なし) | 128円 | 100g | 128円 |
値札では手羽先が30円安いのに、この例では食べられる部分100gあたり約35円高くなる。式は「値段÷(グラム数×(1−廃棄率))×100」。上の計算ツールなら、食べられる割合に「100−廃棄率」(手羽先なら60%)を入れればいい。
成分表の廃棄率は「標準的な捨て方」をしたときの値。ブロッコリーの茎を刻んで炒め物に入れる家なら、捨てる部分が減るぶん実質の単価は下がる。同じ野菜でも、食べ方しだいで単価が変わるわけだ。
特売の小容量は、大容量よりグラム単価が安いこともある
「大きいほうが単価は安い」は、特売が入ると崩れる。
| 商品(例) | 値段 | 100gあたり |
|---|---|---|
| ケチャップ300g(特売) | 198円 | 66.0円 |
| ケチャップ500g(通常価格) | 348円 | 69.6円 |
この例では大容量のほうが100gあたり3.6円高い。「大きい方が安いはず」と容量で決めず、単価を計算する価値があるのはこういう場面だ。
店によっては、この計算を値札がやってくれる。東京都は消費生活条例にもとづき、都内の売場面積300㎡以上の店舗(公設小売市場は200㎡以上)に、ハム・チーズ・マヨネーズなど68品目の 単位価格表示 (「100gあたり○円」のような表示)を求めている。値札の隅にある小さな数字がそれだ。表示のない品目や、チラシに載った価格と比べるときは自分で計算する。
使い切れずに捨てた分が実質のグラム単価を押し上げる
廃棄率と同じ理屈で、買ったのに捨てた分も実質の単価を押し上げる。
| 買い方(例) | 値段 | 食べた量 | 実質の100gあたり |
|---|---|---|---|
| 1kgパックを買って2割捨てた | 980円 | 800g | 122.5円 |
| 600gパックを使い切った | 680円 | 600g | 113.3円 |
値札では1kgパックが100gあたり98円で、600gパック(113.3円)より15円安い。それでも2割捨てると、食べた量100gあたりでは使い切った600gパックより約9円高くなる。どんな品目ならまとめ買いが得かは、まとめ買いは本当に得?日用品と食材でコスパが変わる理由で整理している。
グラム単価の差は同じ量に換算し、使い切れる量と比べる
単価の差が支払いをいくら動かすかは、比べる量をそろえて出す。
同じ量に換算した価格差=100gあたりの単価差×比較する量÷100
さっきの「200g 298円」と「300g 438円」は、100gあたり3円差。300gにそろえると差は9円で、毎週同じ量を年52回買っても468円だ。実際にレジで払うのは298円と438円で、量が違うぶん支払額の差はもっと大きい。
1kgパックの例では、値札の単価差は100gあたり15円あった。それでも2割捨てると順位が入れ替わる。単価の安い大容量が得になるのは、使い切れる場合だけだ。
判断の順番はこうなる。
- 骨・皮・芯がある食材は、食べられる量で割ってから比べる
- 期限内に使い切れる量の商品に候補を絞る
- 残った候補どうしで、グラム単価の安い方を選ぶ
スーパーのプライベートブランドとメーカー品の差はスーパーのPBとNBのコスパ比較、店そのものを変えたときの差は業務スーパーと普通のスーパーの年間コスト比較で計算している。
まとめ:グラム単価は値段÷グラム。捨てる分があれば食べる量で割る
- グラム単価は 値段÷グラム数 。100gあたりはそれに×100
- 2商品を比べるだけなら×100は不要。量が倍数なら同じ量の価格にそろえると速い
- 手羽先は廃棄率40%。この例では値札で30円安くても、食べられる部分100gあたりでは鶏ももより約35円高い
- 特売の小容量は、通常価格の大容量よりグラム単価が安いことがある
- 単価で選ぶのは、使い切れる量の候補どうし