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隕石に当たる確率は160万分の1!雷より低いけど宝くじより高い理由

数字ラボ編集部
#隕石#確率#災害#宇宙#比較

「隕石が自分に落ちてきたらどうしよう」「隕石って本当に当たることあるの?」

SF映画や災害ニュースを見て、こんな不安を感じたことはありませんか?

この記事では、隕石に当たる確率を具体的な数字で解説します。

【結論】

隕石などの衝突で死亡する確率は約160万分の1(一生涯)。雷で死亡する確率(約13.5万分の1)より低く、宝くじ1等当選(1,000万分の1)より高い数字です。ただし、この確率の大部分は「巨大隕石による地球規模の災害」によるもの。個人にピンポイントで直撃する確率はほぼゼロに等しいのが実態です。

隕石に当たる確率は160万分の1【データで解説】

研究者による確率計算

米テュレーン大学の地球科学教授スティーブン・A・ネルソン氏が2014年に発表した論文によれば、人が一生の間に隕石・小惑星・彗星の衝突で死亡する確率は約160万分の1です。

ただし、この数字には重要な内訳があります。

死因確率(一生涯)備考
局地的な隕石衝突160万分の1個人への直撃含む
大規模な小惑星衝突7.5万分の1全人類規模の災害

隕石による死亡確率の内訳

意外なことに、「大規模衝突」による死亡確率のほうが高くなっています。これは、巨大隕石が衝突した場合は地球規模の大災害となり、死者数が桁違いに多くなるためです。

個人に直撃する確率はほぼゼロ

では、映画のように「空から隕石が自分に直撃する」確率はどのくらいでしょうか?

年間約500個の隕石が地表に到達しますが、そのほとんどは海や無人地帯に落下します。地球の表面積のうち、人間が住んでいる面積はわずか約3%。さらに、その中で「自分がいる場所」となると確率は天文学的に低くなります。

計算すると、個人に隕石が直撃する確率は約1兆分の1以下。宝くじを100年間毎日買い続けて1等に当たる確率よりも低い数字です。

なぜ隕石に当たる確率は低いのに恐れられるのか

「破滅的な結果」が恐怖を増幅する

隕石が恐れられる理由は、確率は低いが結果が破滅的だからです。

2013年にロシア・チェリャビンスク州に落下した隕石(直径約17m)では、衝撃波により約1,500人が負傷4,500棟が損壊しました。直撃による死者はいませんでしたが、これだけの被害が出ました。

過去には、約6,600万年前の小惑星衝突が恐竜絶滅の原因になったとされています。「当たればすべてが終わる」というイメージが、恐怖を増幅させているのです。

2032年に地球衝突?小惑星「2024 YR4」

2024年末に発見された小惑星「2024 YR4」(直径40〜90m)は、2032年12月22日に地球へ最接近すると予測されています。

発見当初は衝突確率が3%以上に達しましたが、NASAの最新観測(2025年2月)では**0.28%**まで低下しています。観測が進むにつれて軌道が精密に計算され、衝突確率は今後さらに下がる見込みです。

隕石と他の災害・事故の確率を比較【一覧表】

「160万分の1」がどれくらいの確率なのか、他のイベントと比較してみましょう。

イベント確率(一生涯)隕石との比較
交通事故で死亡90分の1約1.8万倍高い
火災で死亡250分の1約6,400倍高い
竜巻で死亡6万分の1約27倍高い
雷に打たれて死亡13.5万分の1約12倍高い
隕石に当たって死亡160万分の1基準
サメに襲われて死亡800万分の1約5分の1
宝くじ1等当選1,000万分の1約6分の1
飛行機事故で死亡1,100万分の1約7分の1

各種イベントと隕石による死亡確率の比較(※米国統計に基づく)

隕石による死亡確率は、雷による死亡より低く、宝くじ1等当選よりは高い確率です。

注意点: 飛行機事故(1,100万分の1)より隕石(160万分の1)のほうが確率が高く見えますが、これは「巨大隕石衝突で数千万人規模の死者が出る」シナリオを含んでいるため。個人が実際に遭遇するリスクで言えば、飛行機事故のほうが圧倒的に高いのが現実です。

結論として、隕石を心配するくらいなら、交通事故や火災の対策をしたほうが合理的です。

日本に落ちた隕石の歴史

世界最古の記録は日本にある

意外なことに、世界最古の隕石落下目撃記録は日本にあります。

西暦861年5月19日、福岡県直方市の武徳神社境内に落下した「直方隕石(のおがたいんせき)」がその記録です。現在も直方市の須賀神社に保管されています。

日本の主な隕石落下事例

名称場所備考
861年直方隕石福岡県直方市世界最古の目撃記録
1817年八王子隕石東京都八王子市落下200年を迎えた
2003年広島隕石広島県民家近くに落下
2018年小牧隕石愛知県小牧市民家の屋根に落下

日本に落下した主な隕石

2018年の小牧隕石は、民家の屋根を直撃しました。住民にケガはなく、隕石は約550g、大きさ10cm程度の普通球粒隕石でした。国内で52番目に確認された隕石です。

人への直撃事例

世界的に見ても、隕石が人間に直撃した確実な記録はほとんどありません

  • 1954年 アメリカ・アラバマ州: 女性(アン・ホッジス)の自宅に約4kgの隕石が落下し、屋根を突き破って跳ね返り、彼女の脇腹に当たりました。負傷はしましたが死亡には至りませんでした。
  • 1888年 イラク: 文献記録によると、隕石の落下で1人が死亡したとされていますが、確認は困難です。

正式に確認された「隕石による死亡者」は、記録上ほぼいないと言えます。

隕石に関するよくある質問

よくある質問

Q1. 隕石が落ちてくるのを予測できる?

ある程度は可能です。NASAなどの宇宙機関が地球に接近する小惑星を監視しており、衝突の数日〜数年前に警告を発することができます。ただし、小さな隕石(数メートル以下)は発見が難しく、2013年のロシア隕石も事前に検知されませんでした。

Q2. 隕石から身を守る方法は?

個人レベルで隕石から身を守る現実的な方法はありません。確率が極めて低いため、特別な対策を講じる必要性もほぼありません。大規模衝突の場合は国際的な対策(小惑星の軌道変更など)が検討されていますが、個人の備えとしては「地震や災害と同様の備蓄」が間接的な対策になります。

Q3. 隕石は売れる?価値はどのくらい?

隕石は売買可能で、種類や状態によって価格が異なります。一般的な鉄隕石で1gあたり100〜500円程度、希少な月隕石や火星隕石は1gあたり数万円〜数十万円になることもあります。ただし、日本では隕石は原則として発見者のものになりますが、研究機関への届出が推奨されています。

まとめ:隕石に当たる確率と現実的なリスク

隕石などの衝突で死亡する確率は約160万分の1(一生涯)。雷による死亡(13.5万分の1)より低く、宝くじ1等(1,000万分の1)より高い確率です。

  • 個人に直撃する確率は約1兆分の1以下でほぼゼロ
  • 確率の大部分は「巨大隕石による大規模災害」由来
  • 世界最古の隕石落下記録は日本の直方隕石(861年)
  • 確認された隕石による死亡者は記録上ほぼいない

隕石を心配するより、交通事故や火災など、確率が何千倍も高いリスクへの対策を優先するのが合理的です。とはいえ、NASAなどが監視を続けているので、大規模衝突については科学者に任せておけば大丈夫でしょう。

参考文献・データ出典

数字ラボ編集部

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