世界の離婚率ランキング|日本は32か国中23位、1位はラトビア2.9
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「日本は離婚が多い国なのか、少ない国なのか」
答えは 使う指標によって変わります 。人口あたりで見ると日本は真ん中より少し下。ところが「結婚した組数に対して離婚した組数」で見ると、順位は国ごとに大きく入れ替わります。
この記事では、OECDが公表している各国の離婚データをもとに、世界の離婚率ランキングを2つの指標で並べ直します。
【結論】
OECDが2022年の値を公表している32か国のうち、人口千人あたりの離婚件数(粗離婚率)の1位は ラトビアの2.9 、日本は 1.47で23位 です。ただし婚姻件数に対する離婚件数の比で見ると、1位は ポルトガルの51.4% 、韓国が48.6%で4位に浮上します。日本は37.1%で19位。 2つの指標は別のものを測っている ので、どちらか一方だけで「離婚が多い国」と決めないのが正解です。
目次
世界の離婚率ランキング【粗離婚率・OECD32か国】
粗離婚率は「人口1,000人あたり年間何組が離婚したか」です。OECD Family Database が公表している2022年の値を高い順に並べました。
| 順位 | 国 | 粗離婚率(人口千対) |
|---|---|---|
| 1 | ラトビア | 2.90 |
| 2 | リトアニア | 2.60 |
| 3 | スウェーデン | 2.10 |
| 4 | トルコ | 2.10 |
| 5 | デンマーク | 2.08 |
| 6 | フィンランド | 2.00 |
| 7 | チェコ | 1.90 |
| 8 | エストニア | 1.90 |
| 9 | ルクセンブルク | 1.90 |
| 10 | オーストラリア | 1.89 |
| 11 | ハンガリー | 1.80 |
| 12 | 韓国 | 1.80 |
| 13 | ポルトガル | 1.80 |
| 14 | スイス | 1.80 |
| 15 | ベルギー | 1.70 |
| 16 | スペイン | 1.70 |
| 17 | ドイツ | 1.63 |
| 18 | ポーランド | 1.60 |
| 19 | オーストリア | 1.54 |
| 20 | ノルウェー | 1.50 |
| 21 | スロバキア | 1.50 |
| 22 | ニュージーランド | 1.48 |
| 23 | 日本 | 1.47 |
| 24 | イタリア | 1.40 |
| 25 | ブルガリア | 1.40 |
| 26 | オランダ | 1.30 |
| 27 | メキシコ | 1.28 |
| 28 | クロアチア | 1.20 |
| 29 | ルーマニア | 1.20 |
| 30 | スロベニア | 1.00 |
| 31 | マルタ | 0.90 |
| 32 | コロンビア | 0.55 |
この表は OECDが2022年の値を公表している32か国だけ の比較で、世界全体のランキングではありません。2022年の数字がそろわない国は入っていません。参考までに、アメリカは2.5(2021年)、イギリスは1.7(2020年)、フランスは1.9(2016年)、ロシアは4.7(2013年)です。集計年が違うので同じ表には載せていませんが、ロシアの4.7は表の1位より大幅に高い水準です。なおアメリカの数値は、離婚統計を報告していない一部の州を除いた集計です。
出典はOECD Family Database「SF3.1 Marriage and divorce rates」の2022年値。国によって離婚の集計・報告時期がずれるため、0.1程度の差は誤差の範囲として読んでください。同じ値の国が複数ある箇所(1.90が3か国、1.80が4か国など)の並び順は便宜上のもので、優劣を意味しません。日本の公式値(厚生労働省 人口動態統計)は2022年1.47ですが、2023年1.52、2024年1.55と直近は上向いており、最新年で並べ直せば順位は数段上がります。
離婚率の上位はバルト三国と北欧に集中している
上位10か国のうち、ラトビア・リトアニア・エストニアのバルト三国と、スウェーデン・デンマーク・フィンランドの北欧3か国で6枠を占めます。
よく挙げられる背景は 離婚手続きのハードルの低さと、配偶者への経済的依存度の低さ です。北欧は女性の就業率が高く、離婚後の生活保障も制度として整っています。バルト三国は旧ソ連圏で離婚が法的に容易だった時代が長い地域でもあります。ただしこれらは統計から直接読み取れる因果ではなく、指摘されている要因の一つとして押さえておく程度が妥当です。
逆に下位のマルタは、2011年まで離婚そのものが法律で認められていませんでした。0.9という数字は「離婚しない文化」ではなく「離婚できる期間がまだ短い」ことの反映です。
粗離婚率は分母が人口全体なので、そもそも結婚している人が少ない国は数字が低く出る。宗教や制度の影響も大きいから、この表だけで夫婦仲を比べるのは無理があるんじゃ。
「何組に1組が離婚」で並べると順位が変わる
日本でよく聞く「3組に1組が離婚」は、その年の 離婚件数 ÷ 婚姻件数 から来ています。同じ計算を各国に当てはめると、粗離婚率とは違う顔が見えます。
| 順位 | 国 | 離婚÷婚姻 | 粗離婚率での順位 |
|---|---|---|---|
| 1 | ポルトガル | 51.4% | 13位 |
| 2 | フィンランド | 51.3% | 6位 |
| 3 | ルクセンブルク | 50.0% | 9位 |
| 4 | 韓国 | 48.6% | 12位 |
| 5 | ラトビア | 46.0% | 1位 |
| 6 | スペイン | 45.9% | 16位 |
| 7 | スウェーデン | 45.7% | 3位 |
| 8 | リトアニア | 45.6% | 2位 |
| 9 | イタリア | 43.7% | 24位 |
| 10 | ベルギー | 40.5% | 15位 |
| 19 | 日本 | 37.1% | 23位 |
| 26 | トルコ | 30.9% | 4位 |
| 31 | ルーマニア | 19.4% | 29位 |
| 32 | マルタ | 18.8% | 31位 |
32か国すべてではなく、 上位10か国と、2つの指標で順位が大きく動く国を抜粋 しています。左端の順位は32か国中の順位です。
いちばん動くのが トルコ です。粗離婚率では4位なのに、この指標では26位まで落ちます。婚姻率が6.8と高く、結婚する人自体が多いためです。
逆に イタリア は粗離婚率24位から9位へ、 韓国 は12位から4位へ上がります。どちらも結婚する組数が少ない国です。
つまりこの指標は「離婚の多さ」ではなく 「結婚の少なさ」を強く拾ってしまう 。日本国内で「3組に1組」が独り歩きしている理由も同じです。詳しくは 離婚率は本当に3組に1組? で分解しています。
日本の離婚率は1970年から見ると1.7倍
厚生労働省の人口動態統計で、日本の推移を並べます。
| 年 | 婚姻率 | 離婚率 | 離婚÷婚姻 |
|---|---|---|---|
| 1970年 | 10.0 | 0.93 | 9.3% |
| 1980年 | 6.7 | 1.22 | 18.2% |
| 1990年 | 5.9 | 1.28 | 21.7% |
| 2000年 | 6.4 | 2.10 | 32.8% |
| 2010年 | 5.5 | 1.99 | 36.2% |
| 2020年 | 4.3 | 1.57 | 36.5% |
| 2024年 | 4.0 | 1.55 | 38.3% |
ピークは2002年の2.30で、そこから2022年の1.47まで下がり、直近2年はわずかに戻しています。2024年は 婚姻485,092組に対して離婚185,904組 、比率にすると38.3%です。
注目すべきは、離婚率が下がっているのに 離婚÷婚姻の比は上がり続けている ことです。分母の結婚が減っているためで、離婚そのものが増えているわけではありません。1970年と比べると離婚率は1.7倍ですが、婚姻率は0.4倍まで落ちています。
日本国内の内訳(年代別・同居期間別)は 日本の離婚確率はどれくらい? にまとめています。
国際比較で数字を読むときの3つの注意
1つめ。粗離婚率は「結婚している人の数」を見ていない。 分母は人口全体です。高齢化が進んだ国や、そもそも婚姻が少ない国は自動的に低く出ます。
2つめ。事実婚の扱いが国ごとに違う。 スウェーデンやフランスは法律婚を選ばないカップルが多く、その解消は離婚として集計されません。北欧の数字は実態より低めに出ている可能性があります。
3つめ。集計年がそろわない。 上の表でも、アメリカ・イギリス・フランス・ロシアは2022年の値が出ていません。ランキング記事は年度をまたいだ数字を混ぜがちなので、出典と年を必ず確認してください。
離婚率の数字を自分の状況に当てはめる3つの見方
海外との比較で自分の状況を測るのは、あまり役に立ちません。制度も文化も違うからです。使えるのは次の3つです。
「3組に1組」を鵜呑みにしない。 あの数字は同じ年の離婚と婚姻を割っただけで、いま結婚している夫婦の3割が離婚するという意味ではありません。実際に結婚したカップルを追跡すると、離婚に至る割合はもっと低くなります。
自分の年代・同居期間で見る。 日本では結婚2〜3年目と、同居20年以上の熟年層に山があります。全体の平均より、自分が今どの区間にいるかのほうが情報量があります。
数字ではなく制度を見る。 離婚率が高い国には、離婚後の生活を制度で支える仕組みが整っている国が目立ちます。逆に言えば、離婚率の低さは「うまくいっている」ではなく「別れにくい」だけのこともあります。
よくある質問
Q1. 世界で離婚率が最も高い国はどこですか?
OECDが2022年の値を公表している32か国では、ラトビアの2.9(人口千人あたり)が1位です。集計年を広げると、ロシアの4.7(2013年)がさらに高い水準にあります。
Q2. 日本の離婚率は世界で何位ですか?
OECDの2022年データで比較できる32か国中23位、値は1.47です。ただし日本の公式統計(厚生労働省 人口動態統計)では2023年1.52、2024年1.55と上向いており、最新年で見ればもう少し上の位置になります。
Q3. アメリカの離婚率は日本より高いですか?
高いです。アメリカは2.5(2021年)で、日本の1.5前後より約1.6倍高くなります。ただしアメリカの値は離婚統計を報告していない州を除いた集計で、粗離婚率自体は2000年の4.0から2021年の2.5まで、21年で約4割下がっています。
Q4. 「3組に1組が離婚」は世界でも使われる指標ですか?
同じ計算はできますが、比較には向きません。この指標は結婚が少ない国ほど高く出るためで、実際にイタリアは粗離婚率24位に対してこの指標では9位まで上がります。
Q5. 離婚率が低い国は夫婦仲が良いのですか?
そうとは限りません。マルタは2011年まで離婚が法律で認められておらず、いまも0.9と最下位クラスです。制度や宗教の制約が数字を押し下げている国があります。
まとめ:離婚率は指標を決めてから比べる
OECDが2022年の値を公表している32か国で見ると、粗離婚率の1位はラトビアの2.9、日本は1.47で23位。婚姻件数に対する比で見れば、1位はポルトガルの51.4%、日本は37.1%で19位です。
順位が国によって20以上動くのは、2つの指標が別のものを測っているからです。前者は人口あたりの離婚の頻度、後者は結婚の少なさを強く反映します。
日本について言えば、離婚率そのものは2002年をピークに下がっています。上がっているのは「結婚に対する離婚の比」だけで、それは分母が減った結果です。