世界の肥満率ランキング【2024年推計】日本は199中190位でも34年3倍
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「日本人って世界的には痩せてるほうなんでしょ?」
そのとおりです。ただし 痩せている国のまま太り続けている のが、いまの日本です。
この記事では、WHOの2024年推計をもとに世界の肥満率ランキングを並べ、日本の位置と、その日本で何が起きているかを数字で見ます。
【結論】
1位は アメリカ領サモアの75.9% 、上位8か国すべてが太平洋の島国です。日本は 5.9%で199の国・地域中190位 、G7では最低。ところが日本の男女計の肥満率は1990年の1.9%から 2024年に5.9%(3.1倍) 、男性に限れば1.5%から8.0%(5.3倍)まで増えました。同じ34年で世界平均(男女計)は2.4倍なので、 伸び率では日本のほうが速い ことになります。
目次
世界の肥満率ランキング【トップ20】
WHOが公表している、BMI30以上の成人が占める割合(18歳以上・男女計・2024年推計)です。
使ったのはWHO Global Health Observatoryの 粗有病率(crude estimate) の系列で、年齢構成をそろえる補正はかかっていません。対象は同データベースに2024年推計が載る 199の国・地域 (自治領などを含む)で、同率は小数第2位で分けています。年齢調整済みの系列だと日本は5.2%になるなど値が変わるので、他サイトの数字と突き合わせるときは系列を確認してください。
| 順位 | 国・地域 | 肥満率 |
|---|---|---|
| 1 | アメリカ領サモア | 75.9% |
| 2 | トンガ | 73.8% |
| 3 | クック諸島 | 72.4% |
| 4 | ナウル | 71.4% |
| 5 | トケラウ | 70.7% |
| 6 | ニウエ | 66.9% |
| 7 | ツバル | 65.1% |
| 8 | サモア | 64.3% |
| 9 | フランス領ポリネシア | 49.2% |
| 10 | ミクロネシア連邦 | 48.6% |
| 11 | バハマ | 48.3% |
| 12 | セントクリストファー・ネービス | 46.7% |
| 13 | キリバス | 45.6% |
| 14 | エジプト | 43.9% |
| 15 | ベリーズ | 43.4% |
| 16 | プエルトリコ | 42.4% |
| 17 | カタール | 42.0% |
| 18 | マーシャル諸島 | 42.0% |
| 19 | アメリカ | 41.0% |
| 20 | パラオ | 40.5% |
上位8つが すべて太平洋の島しょ国・地域 です。アメリカ領サモアでは成人の4人に3人がBMI30以上、つまり身長170cmなら体重87kg以上に相当します。
背景としてよく挙げられるのは、伝統的な魚と芋の食生活が、輸入された精製食品・加工肉・砂糖入り飲料に置き換わったことです。国土が小さく農業の余地が限られるため、食料の多くを輸入に頼らざるを得ません。
上位20のうち16が島しょ国・地域です。「島国は太る」のではなく、「食料自給が難しい島は輸入品の質に生活が引っ張られる」という話です。
肥満率が低い国ランキング【下位10か国】
逆側も見ておきます。199の国・地域のうち、肥満率が最も低い10か国です。肥満率の低さは低体重・低栄養の裏返しでもあるため、「良い順位」という意味ではありません。
| 順位 | 国 | 肥満率 |
|---|---|---|
| 199 | ベトナム | 2.4% |
| 198 | エチオピア | 2.9% |
| 197 | 東ティモール | 3.6% |
| 196 | エリトリア | 4.3% |
| 195 | マダガスカル | 4.5% |
| 194 | カンボジア | 4.9% |
| 193 | ブルンジ | 5.2% |
| 192 | ルワンダ | 5.6% |
| 191 | バングラデシュ | 5.8% |
| 190 | 日本 | 5.9% |
日本は 190位 。ここに並ぶ他の9か国は、いずれも低所得国か中所得国です。 高所得国で下から10番目に入っているのは日本だけ という、かなり特殊な位置にいます。
主要国と比べると、日本の低さは際立っている
同じ表で先進国を並べ直すと、日本の位置がはっきりします。
| 国 | 肥満率 | 順位(199の国・地域中) |
|---|---|---|
| アメリカ | 41.0% | 19位 |
| イギリス | 27.4% | 78位 |
| カナダ | 26.0% | 83位 |
| ドイツ | 20.6% | 118位 |
| イタリア | 14.0% | 149位 |
| フランス | 11.2% | 170位 |
| 中国 | 9.3% | 177位 |
| 韓国 | 8.4% | 180位 |
| 日本 | 5.9% | 190位 |
アメリカと日本の差は 7倍 。世界平均は16.2%なので、日本はその3分の1強にとどまります。
理由としてよく挙がるのは、米と魚を中心とした食事、公共交通中心で歩く距離が長いこと、そして特定健診(いわゆるメタボ健診)で腹囲を測る制度があることです。ただしこれらは説明として挙げられるもので、どれがどれだけ効いているかを本記事のデータから示せるわけではありません。
体格の国際比較なら 世界の平均身長ランキング も同じ構造で読めます。
それでも日本の肥満率は34年で3倍になっている
ここからが本題です。日本の肥満率は「低いまま横ばい」ではありません。
| 年 | 全体 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|---|
| 1990年 | 1.9% | 1.5% | 2.2% |
| 1995年 | 2.2% | 2.0% | 2.4% |
| 2000年 | 2.6% | 2.6% | 2.6% |
| 2010年 | 3.7% | 4.4% | 2.9% |
| 2024年 | 5.9% | 8.0% | 3.7% |
読み取れることは3つあります。
1つめ。全体は34年で3.1倍。 同じ34年間で世界平均は6.7%から16.2%へと2.4倍なので、 伸び率では日本のほうが速い ことになります。ただしポイント差なら日本は+4.0ポイント、世界平均は+9.5ポイントで、絶対量の増え方は世界のほうが大きい。低い水準から始まっているぶん倍率が伸びる、という関係です。
2つめ。男女が1990年代後半に逆転した。 1990年は女性2.2%に対し男性1.5%で、女性のほうが高い国でした。1995年でも女性2.4%・男性2.0%と女性が上ですが、2000年に2.6%で並び、以降は男性が上回ります。2024年は男性8.0%・女性3.7%で、 男性が女性の2.2倍 です。
3つめ。男女とも増えているが、男性の伸びが大きい。 34年間で男性は5.3倍(+6.5ポイント)、女性も1.7倍(+1.5ポイント)です。女性も増えてはいるものの、日本全体の上昇分の大半は男性側から来ています。
「日本は世界一痩せている」で話を止めると、この34年の傾きが見えません。順位ではなく傾きを見るのが、統計の読み方としては正しいです。
国内基準(BMI25以上)だと男性の3人に1人が肥満
もうひとつ大事な話があります。 日本と世界では肥満の定義が違います 。
WHOの基準はBMI30以上。一方、日本肥満学会と厚生労働省が使う国内基準は BMI25以上 です。日本人はBMIが低めでも内臓脂肪がつきやすく、生活習慣病のリスクが上がるため、基準が厳しく設定されています。
厚生労働省の令和5年「国民健康・栄養調査」(20歳以上)による、BMI25以上の割合はこうなります。
| 基準 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| WHO基準(BMI30以上・2024年推計・18歳以上) | 8.0% | 3.7% |
| 国内基準(BMI25以上・令和5年調査・20歳以上) | 31.5% | 21.1% |
2つの数字は基準(BMI30とBMI25)だけでなく、 出どころも対象年齢も違います 。上段はWHOが各国データから推計した2024年の値(18歳以上)、下段は厚生労働省が実際に測定した令和5年の調査結果(20歳以上)です。上下を引き算しても意味のある数字にはなりません。
国内基準で見ると、日本人男性の 3人に1人が肥満 です。世界ランキングで190位という数字と、この31.5%は矛盾しません。 測っている基準が違う だけです。
BMI30以上で語れば「日本は世界で最も痩せた高所得国」、BMI25以上で語れば「男性の3分の1が肥満」。どちらも正しい記述で、どちらの基準の話かを確認しないまま議論すると噛み合わなくなります。
肥満率ランキングを自分の健康管理に使う3つの見方
1. 自分の数字は国内基準(BMI25)で見る
健康リスクの判断に使うべきは、日本人向けに設定された BMI25 のほうです。BMI30を基準に「まだ大丈夫」と考えるのは、日本人にとっては緩すぎます。BMIは「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で計算できます。
2. 順位ではなく自分の10年の傾きを見る
国全体の割合が34年で3倍になったからといって、個人の体重が3倍になったわけではありません。集団の割合と自分の体重は別の数字です。 いまの体重ではなく、5年前・10年前との差 を確認するほうが実態をつかめます。
3. 男性は40代以降を分岐点として扱う
国民健康・栄養調査によると、肥満者(BMI25以上)の割合は女性ではこの10年間に有意な増減がない一方、 男性では平成25年から令和元年にかけて有意に増加 し、その後は横ばいです。増えたのは男性側だと調査自体が示しています。特定健診の腹囲測定は、この層を早めに拾うための仕組みでもあります。
世界の肥満率ランキングでよくある質問
Q1. 世界で最も肥満率が高い国はどこですか?
アメリカ領サモアで75.9%です(WHO・2024年推計、BMI30以上・18歳以上の粗有病率)。トンガ73.8%、クック諸島72.4%と続き、上位8か国すべてが太平洋の島国です。
Q2. 日本の肥満率は世界で何位ですか?
5.9%で199の国・地域中190位、つまり下から10番目です。G7では最も低く、高所得国で下位10か国に入っているのは日本だけです。
Q3. 世界の平均肥満率は何%ですか?
16.2%です(2024年推計)。1990年の6.7%から34年で2.4倍に増えています。日本の5.9%は世界平均の約3分の1です。
Q4. 日本の肥満率は減っているのですか?
増えています。1990年の1.9%から2024年は5.9%で3.1倍。男性は1.5%から8.0%へ5.3倍、女性も2.2%から3.7%へ1.7倍で、男女とも増えていますが伸びは男性のほうが大きくなっています。
Q5. 日本の基準とWHOの基準は何が違いますか?
WHOはBMI30以上、日本はBMI25以上を肥満とします。日本人はBMIが低めでも内臓脂肪がつきやすいためです。国内基準では男性31.5%・女性21.1%が肥満に該当します(令和5年国民健康・栄養調査、20歳以上)。
Q6. アメリカの肥満率はどのくらいですか?
41.0%で199の国・地域中19位です。成人の5人に2人がBMI30以上で、日本の約7倍にあたります。
まとめ:世界の肥満率ランキングの結論
- 1位は アメリカ領サモア75.9% 。上位8つすべてが太平洋の島しょ国・地域で、食料の輸入依存が背景にある
- 日本は 5.9%で190位 。高所得国では突出して低く、アメリカの約7分の1
- ただし 34年で3.1倍 、男性に限れば5.3倍。国内基準(BMI25以上)なら男性の31.5%が肥満(令和5年・20歳以上)
世界ランキングの順位と、自分の体重の推移は別の話です。 国内基準のBMI25 で、10年前との差を確認しましょう。